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巡礼 橋本治

20091028書籍ほか 003

「ゴミ屋敷」に住む老人を描いた長編です

お馴染みワイドショーの取材の場面から始まります。

被害者である近所との軋轢、ゴミ屋敷の主の人生にと入っていきます

荒物屋のせがれ下山忠市は高校をでて住み込みで近隣の少し大きな同業店で働き

数年後荒物屋を継ぎありきたりの可もなく不可もなく極フツーの生活を送るのだが

徐々に崩れていく。気がつくと老母と二人暮らし

そして母も死に、かつてのお店はゴミ屋敷になってゆく

「無意味」

自分がなぜゴミを集めるのか、自覚はない。

しかし人からゴミだといわれるとゴミと理解する

「これはゴミかもしれない。自分はゴミを集めているのかもしれない。

しかし集めたゴミを片付けようとしていたのだ。」

膨大なゴミの山が、既に整理しきれなくなっていることを理解する

自分のしていることが無意味ということを理解している

その理解を認めてしまうと一切が互解してしまう。遠い以前から自分の存在は無意味に

なっていて必死に足掻いている


だれからも助けてもらえない

絶望とはただ誰ともつながらず

誰からも助けられず

ただひとりで無意味のなかに足掻く、その苦しさ




他人事を表層だけ捕らえて無責任に善人ヅラをする
テレビのワイドショーのコメンテイターたち

近隣の住人とかワイドショーをフィルターにし、読み手に

我々の生活が病的なまでの「ゴミ」をまきちらしていないか

問いかけます

「ゴミじゃない」と叫ぶのはゴミ屋敷老人であります

秀逸な小説です
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