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「漂砂のうたう」木内昇きうちのぼり 女性です
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とにかく感心ばかりする文章力、どこをどう調べればこんな話立てがイメージできるのか

あらすじ

江戸から明治に変わり十年。御家人の次男坊だった定九郎は、御一新によってすべてを失い、根津遊廓の美仙楼に流れ着いた。立番(客引)として働くものの、仕事に身を入れず、決まった住処すら持たず、根無し草のように漂うだけの日々。

ある時、賭場への使いを言いつかった定九郎は、かつて深川遊廓でともに妓夫台に座っていた吉次と再会する。

吉次は美仙楼で最も人気の花魁、小野菊に執心している様子だった。時を同じくして、人気噺家・三遊亭圓朝の弟子で、これまでも根津界隈に出没してきたポン太が、なぜか定九郎にまとわりつき始める。


吉次の狙いは何なのか。ポン太の意図はどこにあるのか。そして、変わりゆく時代の波に翻弄されるばかりだった定九郎は、何を選びとり、何処へ向かうのか――。



維新の熱気もさめやらぬ明治10年の東京は根津の遊郭を舞台に、あらがいがたい時の移ろいのなかで不器用に惑い続ける人々を描いています

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19日、日経夕刊のインタビュー記事

デビューは2004年。同賞の候補に挙がるのも今回が初めてとキャリアこそ浅いが、小説にはすきがない。

選考会では○×式の投票でバツなしの唯一の作品だった。時代の雰囲気や情景を的確に切り取る端正な言葉。武士であった過去を隠して生きる主人公の屈折した心情を突き放しつつもすくい上げる繊細な筆致。

完成度の高い文体は「バランス感覚が素晴らしい」(選考委員の宮部みゆき氏)と玄人をうならせる。

むろん、そのスタイルは自覚的に磨き上げたもの。「私は(描く場面の)映像が比較的はっきり見える。

読者はそれと同じ風景を見なくてもいいが、同じものを感じてほしい。ただ書きすぎれば書き割りのようになってしまう。最後の答えは読者が見つけるもの。余白や行間があることが小説の面白さ」

かつては大手出版社に勤め、人気情報誌などを担当したが飽きたりなかった。

「売れっ子ばかりでなく、自分が会いたい人に会いたい」と独自にインタビュー雑誌を主宰した。そうして多くの芸術家らに触れて養った人間観察眼が、作家としての根幹にある。

落ち着いたたたずまい。受賞に「実感がない」と初々しさを見せつつも舞い上がるところはない。

「自分が大きく羽ばたきたいとは考えない。作家としてのスタンスや個性といったものにも興味はない」と淡々と話す。「木内昇という“屋号”のもとにひとつひとつしっかりとした作品を書いていきたい」。43歳。



とにかくこれからどんな作品を書き続けるのかとても楽しみな作家であります

「漂砂のうたう」格調の高さにご注目
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