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この一か月酒量が増えているのでボジョレも我慢
質と量を控えたら眠られず本が読めて仕方がない
いいんだか悪いんだか。昨晩は仕方なく入眠剤
マイスリー5mgを午前3時に服用
アダマースの饗宴 牧村一人 まきむらかずひと

主人公は殺人を犯し、8年の刑期を終えた元風俗嬢・笙子<しょうこ>。
かつての恋人が起こした事件との関わりを疑われ、組織どうしのいざこざに巻き込まれていく。
その過程の面白さもさることながら、サププライム以降の裏社会の金にまつわるバトルロイヤル。
ちと現実離れが顕著なのが気にかかる。
脇を固める元薬チュー瑠璃、リサ、自分を貶めた男の情婦万里子ら女性陣もこれまた個性的。
彼女らの小気味よい会話に現代の拝金の世相を浮かびあがらせる文体はいい、
疾走感たっぷりのハードボイルドだがわかりづらい箇所もチラホラ
しかし最近の新堂冬樹、馳星周、楡周平、黒川博行、橘玲などに知的興奮を感じない
わたくしには視点が変わり出色でした。
ひとりひとりの人物はとても個性的なのですがふとSFっぽいアクション映画を見ているようで・・・
しかしこれから先注目の作家ではあります。
やくざの親分浅尾が六本木ヒルズの42階から窓の外の景色を見ながら言います。
見渡せば周りは自らを虎だと思い込んだ身の程知らずの兎だらけになっていた。
サブプライムの騒動などほんの序章にすぎん。取り澄ました仮面は剥がれ
世界は真の姿を露にする。 本来あるべき姿を、だ。
中略
あれがそうだ。一面が弱き兎どもの血で満ち
強きものがその血を啜り、肉を食らう
当たり前が当たり前に通る世界がようやくやって来るこの風潮何とかならないものでしょうか
ちなみにアダマースとは
ダイヤモンドの語源だそうで征服されざるもの、懐かしいもの。
決して思い通りにはならないもの。そんな意味を持つギリシャ語
もしかしてアメダス? とはまったく関係ナイダス
10億円と盗まれた特大キャラットダイアモンドの争奪が丁々発止が
終盤展開されますが人物関連がボーッと読み進むと混乱します。
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