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16日の日経の記事 自転車乗りが絶えず思っている道路のこと

少し長文ですが的を得た解説です。ご一読ください





自転車には自転車道を 失敗は根本から見直せ 論説委員 小林省太


 1カ月半ほど前、東京・文京区内の国道17号に自転車専用の通行帯ができた。幅の広い片側1車線の車道の両側、歩道寄りが1.5メートル幅で青く塗装してある。自転車はその部分を車と同じ方向に走り、逆走はできない。そんな仕組みだ。

 これで自転車は走りやすくなり歩行者も安全と思った。が、しばらくして、必ずしもそうでないと分かった。

 歩道に警察と国土交通省の名で看板が立っている。「自転車レーンは逆行できません。歩道又は反対側の車線を通行して下さい」。レーンだと一方向にしか走れないが、歩道なら逆向きでもOKという意味である。

 また、駐車車両がところどころレーンを完全にふさいでいる。自転車は車を避け車用の車線に入らざるをえない。

 おかしくはないか。

 自転車レーンはそもそも、車とも歩行者とも交わらず自転車を走らせるためのものだ。レーンを作ったうえで歩道走行を認めるのでは、レーンの意味がない。駐車も同じことで、車が邪魔をしていたのでは、これもレーンの意味がない。

 「買い物などのため、自転車の歩道走行や、駐車には仕方ない場合がある」という意見を聞いた。しかし、そうした考え方そのものに、交通政策の中で自転車をなおざりにしてきた失敗のツケが見え隠れしている。

 車は歩道を走ったり歩道に駐車したりはできなくて当たり前だ。自転車だって専用レーンがあれば歩道は走れない。歩道の上では降りて押せばいいだけの話だ。もちろん、車がレーンをふさぐようなこともあってはならない。駐車するなら車が通行する部分の左端にする。それで支障が出るなら、駐車自体が悪い――そんな風に発想を変える必要があるのではないか。

 車と歩行者と自転車。それぞれを別のものとして交通体系に位置づける。自転車の安全対策は結局、そこにしかない。警察庁は「自転車は軽車両であり、車道を走るのが原則」という。それはそうだが、法律は1970年から自転車の歩道通行を認めてきた。はじめは、事故を減らすため車と自転車を分離するという緊急避難だった。

 今、通行が可能かどうかなどには頓着せず、歩道を自転車が走っている。車道も歩道も、左側も右側も、自転車は事実上「どこでもござれ」だ。長く交通体系のらち外にあったことで、“奔放”に慣れているからだ。

 その代わり、気兼ねなく安全に走れる道はあまりに少ない。本来車道は車の、歩道は歩行者の領分だ。自転車の保有台数は8600万台(自転車産業振興協会推計)。これに対し、車とも歩行者とも分けられた走行スペースは全国に2900キロメートル(昨年4月時点)、道路総延長の0.2%しかない。

 自転車が安全に走るための条件ははっきりしている。専用に走れる道路を増やすこと。そして、利用者は多少の不便を甘受しルールを守ることである。

 幹線道路にいまさら自転車専用道を確保するのは物理的に難しいともいわれる。本当だろうか。広い歩道、車道と歩道の間の並木や植栽、ゆったりした車線幅や中央分離帯……。「常に自転車道が必要だという目で道路という資源を柔軟に見直していれば、スペースは見つかる。道路改修のときなどはチャンスではないか」と指摘する警察関係者もいる。

 望ましいのは段差や柵で物理的に自転車道を分離することだが、国道17号のように線を引くだけでもいい。都内を見て回ると、植え込みにこれほど幅をとらなくてもいいと思える道路も随分あった。道には車道、歩道のほかに自転車が走る空間が不可欠なのだ、というビジョンを道路管理者や警察が共有しない限り、話は進まないだろう。

 一方のルールについては、警察力に過度に頼るわけにはいかない。警察自体に自転車の違反を厳しく取り締まることにためらいもあろう。ただし、ルールを知らしめる必要はある。通行できない歩道や車道の右側を走っている場合など、パトロール中の警察官が積極的に注意することがあってもいい。

 5月は自転車月間。自転車にはいい季節だ。長期的にみても、環境面でも利便性でも健康作りにも、自転車の役割は大きくなるだろう。このままでは、その分事故も増えていく。

 金沢市在住の画家で自転車の安全に関する市民運動に取り組んでいる三国成子さん(55)は「自転車政策は継ぎ足し継ぎ足しの対症療法ばかり。根本に立ち返らなければダメだ」と言う。根本とは、安全に走れる空間をルールを守って走るという姿である。




この論説委員のかた、自転車乗りですねきっと。状況よく御存じです
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コメント

こんばんは。はじめまして。
自転車ブームに法整備も道路整備が追いついていない感じがしますね。
私の住む名古屋はまだ道路が広く歩道も広い場所が多いのですが、段差や荒れた路面、歩行者優先でとても自転車が走りやすい状況ではありません。
自転車はどこを走ればいいのかと言いたくなります。

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